タルボ茶園

インド・ダージリン地区で最も大きい茶園の1つであり、最高級の紅茶の生産で知られています。

 

立地

ダージリン地区の西端近く、ミリクバレーに位置します。標高(※1)は980〜2,440m、面積は485.11ヘクタールです。

 標高が高いため気温は低く、雨季と冬季は日照時間も少ないです。それ以外の季節は乾燥して風が強く、厳しい環境が繊細な茶葉の香りを生み出します。

緑豊かな美しい渓谷と、茶園の中に流れる、メチ川とランバン川という2つの小川が知られています。

歴史

タルボでは、1872年に茶樹の植樹が開始されました。

タルボという名前は、ネパール語でテントを意味するトンブ(Tombu)から名付けられています。1870年に、イギリス軍がネパール軍と戦ったとき、この地域にテントを張ってキャンプしたことが名前の由来です。

この地域では、かつて大きな森林の火災が発生しているため、火災を免れた場所をレプチャ語の『thurbo』(『救われた場所』という意味)と呼んだという説もあります。

2020年現在、グッドリックグループという会社がタルボを所有しています。

紅茶の特徴

タルボのファーストフラッシュ(※2)は、花を思わせる、柔らかで芳醇な香りとわずかなシトラスの風味、甘さで知られています。わずかにマスカテルフレーバーを感じることもあります。

セカンドフラッシュ(※3)は、マスカテルフレーバーに優れ、壮大ながら品の良い香りです。フローラルで豊かな香りや、プラムやバニラを思わせる要素もあります。ゆったりした甘みを持ち、心地よく優しい味わいです。

オータムナル(※4)の風味もよく知られており、これは完熟果実の香気と蜜のような甘さで知られています。味わいは柔らかく、茶葉を乾燥させるための火入れが強いとナッツのような余韻もあります。

一般的に、紅茶はその年の気候によって、風味が多少変わりますが、タルボの紅茶は安定した品質で知られています。

タルボでは、茶樹は中国種(※5)とアッサム種の両方が栽培されており、中国交配種(※6)やクローナル種(※7)もあります。

茶樹の栽培方法は徐々に有機栽培に切り替えられており、FSSC22000認定とレインフォレスト・アライアンス認定を受けています。

 

注釈

※1:紅茶の性質において栽培地の標高は重要な要素であり、一般的に標高が高いほど独特の味や香りが生まれます。ダージリンはインドの紅茶の中でも高い標高で栽培される茶葉として知られています。一方、標高が低くなると、一般的には大味な紅茶になります。

※2:紅茶は収穫した時期によって香りや味が大きく異なります。ダージリンのファーストフラッシュは春摘みとも呼ばれ、一般的に淡い水色(すいしょく)と軽やかな風味を持ちます。

※3:夏摘みとも呼ばれます。上質なダージリンセカンドフラッシュは、マスカテルフレーバー(マスカットを思わせる香り)を持つことで有名です。

※4:秋摘みとも呼ばれます。一般的に、オータムナルの紅茶は円熟した風味を持つことが多いです。

※5:茶樹は大きく分けると中国種とアッサム種の2つがあります。

※6:アッサム種と中国種を交配したものをハイブリッド種といい、ハイブリッドの中でも中国種の形質が強く出ているものを中国交配種、アッサム種の形質が強く出ているものをアッサム交配種と呼びます。

※7:選抜した品種の茶樹を挿し木で増やしたものをクローナル種といいます。挿し木は遺伝的に完全なクローンが得られるため、均一な品質の茶葉を生産しやすくなります。

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